社長が代わりました。

サンクス建設は昭和63年11月13日創業です。
創業33年目です。

平成29年11月13日に、前代表取締役 池田 広治が、取締役会長に、前専務取締役 けんちゃん(池田 憲治)が、代表取締役に代わります。

お祝いでお花を頂きました。
生まれて初めてかもしれません(笑)

新しい体制に代わりましたが、今までと変わらず太陽熱で床暖房の家「ハイブリッドソーラーハウス」を普及させ、快適・健康・省エネな暮らしを多くの皆様に提供していきたいと思います。

12月30日~1月4日はお正月休みとさせていただきます。

来年もよろしくお願いしたします。

ジャパンホームショーの「住宅性能のミライ」ディスカッション

東京ジャパンホームショーに行ってきた前記事の続きです。

大分長くなったので二つに分けました。

今回の目的はセミナー・ディスカッションを聞くことでした。

「住宅性能のミライ」

住宅の高断熱化が進み、Q値やUA値を競う時代は終わり、住宅の温熱環境はかなり改善され、快適性や省エネ性も高くなりました。

そんな中、今後の住宅性能のミライをどのように考えていくのか、というのが今回のディスカッションの内容です。

札幌市立大学 斉藤雅也教授

http://www.scu.ac.jp/profile/masaya-saito/

斉藤教授の話

面白いたとえ話があり、北海道の動物園の話です。

コックリートに囲まれた展示スペースで、一カ所に留まりあまり動かないオランウータン。

動きがないので、あまり人気がありません。

どうにかしてほしいと相談があり、サーモカメラで展示スペースを調べてみると、コンクリートの床や壁が熱くなっている。

そこで、芝生を植えたり木を植えたりしてやると、床や壁の表面温度が下がり、涼しいところや暖かいところが出来ました。

オランウータンは、とても活動的になり人気が出ました。

人間にも同じことが言えるのではないか。

室温だけではなく、床や壁の温度も肌で感じている。

体感温度がとっても大事。

ただ、均質な温度環境が本当に快適なのか?

日本には、いろんな気候があり、それぞれの立地によって、その場所に適した家づくりがある。

人も同じで、年齢や性別、暑がりや冷え症などそれぞれ。

そんな中、住宅の温度の均質化ではなく、ある程度の温度のムラがあってもいいのではないか。

自分の居心地のいい場所を作ったり探したり。

というお話でした。

 

(一社)新木造住宅技術研究協議会

代表理事 鎌田紀彦氏(宮城県仙台市 室蘭工業大学名誉教授)

http://shinjukyo.gr.jp/

鎌田氏は、北海道で30年位前から、高断熱高気密住宅を普及してこられた方です。

鎌田氏の話

北海道においては、高断熱高気密による住宅は、ほぼ完成されつつある。

それほど多くのエネルギーを使用することなく全館暖房もできて、暖房に関しては快適な暮らしを送ることが出来る。

ただ、冷たい場所も必要で、断熱区画を考える事で、暖かくない食品庫を作ったり対応できている。

北海道以外の、特に夏の暮らしに関しては、まだ完成されたとは言えない。

エアコン冷房を利用し各部屋にダクト配管をして、ある程度、各部屋の温度を一定に保つことはできた。

しかし、どうも快適な環境とは言い切れない。

夏の場合は、温熱環境以外の要素が快適さと関係があるのではないか。

エアコン冷房の方法に関しても、壁付けや屋根裏、ダクト配管、床下冷房など、いろいろな取り組みがある。

何が良いのかは、これからの取り組みで分かってくるのだろう。

という話でした。

堀部安嗣建築設計事務所 堀部安嗣氏

http://horibe-aa.jp/index.html

もともと有名な建築家ですが、3年ほど前から高断熱な住宅の設計に取り組んでいる建築家です。

堀部氏の話

高断熱住宅に取り組む前から、もちろんお客様の満足度は高かったが、高断熱住宅に取り組んでからは、さらにお客様に満足してもらえるようになった。

デザインに関して、昔からある日本家屋は、日本の風土に合った目的で建てられており、機能、デザインとして完成されているのではないか。

何十年と残る住宅は、その時の流行に流されたり、奇抜なデザインで自己主張するものではない。

日本家屋が良いと思っている人もいるが、昔のままの住み心地では誰も満足しない。

住み心地としては、現代の技術や住まい方に合わせたほうが良い。

例えば、断熱性や間取りの作り方など。

 

一生変わることのないもの。

例えば断熱性能や耐震性などのハード面はしっかり作る。

変わってもいいもの。

設備機器や間取り、よしずなどのソフト面。

この二つは、考え方が違う。

ハード面に関しては高断熱、高耐久のものを選び、ソフト面に関しては、取り換えができるように柔軟性が必要。

というお話でした。

 

ハイブリッドソーラーハウスに関しては、太陽熱を利用した全館床暖房なので、温熱環境、体感温度、省エネ性、ランニングコストどれも問題ありません。

ただ冷房に関しては、配置をしっかりと計画しなければいけないと感じます。

鎌田さんの話でとても共感したの部分が、高気密高断熱での全館冷暖房の暮らしの快適さや重要性を理解できるのは、唯一その家に住んだ人だけだという話です。

いくら言葉や資料で説明しても、今まで体感したことのない暮らしは想像すらできず、まったく理解してもらえません。

鎌田さんの話では、30年、高気密高断熱の普及に努めてきたけど、本当の快適さが伝わらないもどかしさ、というものを感じました。

ハイブリッドソーラーハウスでも同じことです。

いくら説明しても、寒いのが当たり前で過ごしてきた日本では、今まで体感したことがないのでなかなか理解していただけません。

それでとても苦労しています。

上記の著名な方々には、広く宣伝して頂きたいと思います。

サンクス建設では、一年で一番寒い「大寒」の時期に「あったか体感会」を毎年行っています。

今年も1月20.21日・27.28日・2月3.4日に開催予定です。

ぜひとも、体感して頂きたいと思います。。